甦る
あの頃に戻ることはない。
戻ることはないが、あの頃に感じていた感覚は戻すことができる。
住み慣れた土地を離れ、新しい土地で、新しい取り組み、別れに新しい出会い、そして挫折。
繰り返していないとは言えないが、それでも前進していると思っている。
昔、手放しの法則なるものや断捨離が流行っていた時に、捨てたものが、手放したことが、今また手に戻ってきている。
以前、持っていたモノコトと違うのだろう。
同じようなことでも、違うのだ。
その時に、湧き上がった衝動は、以前の衝動ではない。
その瞬間、新たに生まれたのだ。
不死鳥は一度、死んで甦る。
何度でも甦る。
情熱も甦る。
情熱は不死鳥のようだ。
それしかないのではない。
生まれた衝動、情熱を受け取った。
あの瞬間、明確に認識できた。
ならば、どんな障害があろうが、壁があろうがとにかく突き進むだけだ。
前は、ひよこの状態で手放してしまった。
いや、殻も突き破れなかったのかもしれないが、手放したことに変わりはない。
生まれた情熱は、まだ卵の中にいる。
包まれている卵の殻は、以前より硬いのかも知れないし、柔らかいのかも知れないが、必ず破り、ひよことして歩き回り、翔び立つまで、やり続けていく。
毎度、こんなことを言っているのだろうが、前進しているなら、少しは学んでいるから進むことができる。
甦った情熱を大切に温め、殻を突き破るチカラを蓄えぶち破ってやる。
自分との約束を守っていくことが、結果につながるのだろう試行錯誤、継続していくこと。
甦ったのだから。